Written By mathew

Maya-John Frusciante-

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猫に捧ぐ新たな挑戦
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JOHN ANTHONY FRUSCIANTE(ジョン・アンソニー・フルシアンテ)は、アメリカ・ニューヨーク生まれの主にカリフォルニアで活動するギタリストであり、言わずと知れたRED HOT CHILI PEPPERSのメンバーです。

1992年/2009年2度の脱退、1度目の脱退後にはうつ病やヘロイン中毒に苦しみましたが、克服し1999年に最初の復帰、そして2019年12月に2度目の復帰を果たし、現在RED HOT CHILI PEPPERSのメンバーとしても活動しています。

ジョンの両親もミュージシャンで、母親のゲイルは、名曲「UNDER THE BRIDGE」で歌声を披露しています。
現在のレッチリのセットリストを飾る名曲の多くがジョン在籍時に生まれています。第一次メンバー時代には、「Mother’s Milk」「Blood Sugar Sex Magik」、第二次メンバー時には、「Californication」「By The Way」「Stadium Arcadium」と名作を残しています。

第二次メンバー時代の2007年には、ローリング・ストーン誌でジョン・メイヤーとデレク・トラックスと並び、現代の3大ギタリストと評されていました。
特に第二次メンバー時代の楽曲からリアルタイムで聴いていた私は、「Californication」のAround The World、「By The Way」での表題曲By The WayやCan’t Stopの衝撃を今でも覚えています。

LIVE DVDの「Live at Slane Castel」や「FUJI ROCK FESTIVAL 2006」でのライヴ映像を観て感激し、実際にライヴを観てみたいと思っていました。

2007年の東京ドームでの来日公演を観れた際は、とても幸せでした。が、ドームの大きさと席の遠さに、メンバーがあまりに小さく見えて、もっと大きな姿と臨場感で楽しみたいとも思いました。
その後前述の通り、ジョンが2009年に脱退を発表。

2011年サマーソニックや2016年フジロックでレッチリを観て、もちろん助手のプレーも最高でしたが、ジョンのレッチリのジョン時代制作曲を聴きたいと思っていた中の昨年のレッチリ復帰発表は凄く嬉しかったです。
フジロックで観たいです!!

そして本題であるジョンの新作ですが、2009年脱退時に自身のオフィシャルサイトで記した「自身の音楽を探究したい」という声明の先にジョンが切り開いた音楽の境地を感じられる作品となっています。

今作「Maya」は、15年共にした亡き愛猫の名前をタイトルとしており、愛猫Mayaへの思いから、エレクトロニック作品での名義であるTrickfingerではなく、本人名義でのリリースとなりました。
また今年はTrickfingerとしても精力的に活動をしており、「Look Down,See Us」や「She Smiles Because She Presses the Button」と立て続けにEPをリリースしています。

そして今作「Maya」は、Venetian SnaresのレーベルTimesigからリリースされ、Venetian Snaresの1991年から1996年にかけてのイギリスのブレイクビート・ハードコアやジャングルの曲がお気に入りで、踏襲した作品となっています。
Venetian Snaresとの出会いは2003年にAutechreがキュレートしたATP festivalでのようで、そこから親睦を深めていたそうです。(Autechreの新作も素晴らしい!!)

綺麗な音色からの切り替わりが気持ちいい「Brand E」、音の回転に徐々に飲み込まれていく「Usbrup Pensul」、溜めからの様々な4つ打ちの交わりがテンション上がる「Flying」と序盤から一気に上げていきます。
ベースのような音を中心に気持ちいい「Pleasure Explanation」、ゲーム音楽にも聞こえる「Blind Aim」でジョンの音への探究心の広さを感じ、ヴォーカル音が交わり気持ちいい「Reach Out」、ザザザザという音を使いながら計算されたレイヤーで音を展開する「Amethblowl」、押し引きの引きのうまさを魅せる「Zillion」、脳内の様々な哀悼の思いや複雑に絡み合う気持ちを、個人的には感じるクライマックス曲「Anja Motherless」と1アルバムが怒涛のように感じられる1枚となっています。

これまでやってきたような詞を書くや歌うことに興味がなかったというジョンが、新作制作を進めているというレッチリの作品で、どのような音楽をメンバーと作るのか不安もありながらも楽しみであり、ジョンの音色が響く懐かしくも新しいレッチリの新作が楽しみです。